このページでは、LINE から取得できるユーザーインタラクションデータ、LINE Webhook API の技術的制約、および Engage Studio が複数のデータソースを組み合わせてキャンペーンレポートを提供する仕組みについて説明します。
LINE Messaging API Webhook は、Streaming Ingress Connector(LINE Messaging API Webhook) を通じて Treasure Data にイベントを配信します。ただし、LINE の仕様上、Webhook ペイロードには個人ごとの開封・クリックイベントは含まれません。
以下のイベントはリアルタイムで配信され、Treasure Data CDP に保存できます。
| イベントタイプ | 説明 |
|---|---|
follow | ユーザーが LINE Official Account をフォローした |
unfollow | ユーザーがフォローを解除またはブロックした |
message | ユーザーが LINE Official Account にメッセージを送信した |
postback | ユーザーがポストバックアクションボタンをタップした(Flex・Template メッセージ) |
videoViewingComplete | ユーザーが動画メッセージを最後まで視聴した(1 対 1 トークのみ) |
beacon | ユーザーがビーコン設置スポットに入店した |
accountLink | ユーザーがアカウント連携機能でアカウントを連携した |
LINE は以下のイベントを Webhook や Messaging API では提供していません。
- メッセージの開封 — 個々のユーザーが配信されたメッセージを開封したかどうか
- リンクのクリック — 個々のユーザーが Text や Imagemap メッセージ内の URL をクリックしたかどうか
- 既読情報 — ユーザーごとの既読ステータス
これらは LINE プラットフォームの仕様によるものであり、どの LINE API エンドポイントからも取得できません。
個人レベルの開封・クリックイベントは取得できませんが、LINE は Insights API を通じて配信単位の集計統計(総開封数・総クリック数など)を提供しています。LINE OA Insights Import Integration を使ってこれらの集計指標を Treasure Data にインポートしてください。詳細は LINE キャンペーンレポート を参照してください。
上記の制約がある一方で、LINE メッセージ内のすべての URL に UTM パラメータを付与することで、リンク単位のエンゲージメントを計測できます。受信者がリンクをタップして遷移先ページを読み込むと、UTM パラメータがウェブ解析ツール(Google Analytics など)に記録され、キャンペーンごとの URL レベルのトラフィックアトリビューションが得られます。
LINE キャンペーンの UTM Tracking タブで設定した UTM パラメータは、配信時にキャンペーンメッセージ内のすべての URL に自動的に付与されます。
LINE キャンペーンのデフォルト UTM パラメータ:
| パラメータ | デフォルト値 |
|---|---|
utm_source | line |
utm_medium | social |
utm_campaign | キャンペーン名 |
utm_content | (任意。キャンペーンごとに設定可能) |
utm_term | (任意。キャンペーンごとに設定可能) |
URL にすでにクエリパラメータが含まれている場合、UTM パラメータは既存の値を上書きせずに追加されます。同じキーが既に存在する場合は、キャンペーンレベルの値が優先されます。
例:
Imagemap タップエリアの元の URL:
https://example.com/product?ref=bannerUTM 付与後の配信 URL:
https://example.com/product?ref=banner&utm_source=line&utm_medium=social&utm_campaign=spring_sale_2026| メッセージタイプ | UTM 付与対象 |
|---|---|
| Text(v2) | テキスト本文内のすべての URL |
| Imagemap | タップエリアの uri アクション URL |
| Flex Message(将来) | すべてのアクションボタン URL |
配信およびエラーイベントは、送信時に delivery_line_{system_identifier} データベースに書き込まれます。このログはプロファイルごとの配信結果(成功・失敗)を記録しますが、LINE から提供されないため開封・クリックイベントは含まれません。
| カラム | 説明 |
|---|---|
event | delivery または error |
time | イベントの Unix タイムスタンプ |
channel_type | LINE |
campaign_id | Engage Studio キャンペーン ID |
line_channel_name | LINE Sender Account 名 |
line_user_id | 受信者の LINE User ID(ハッシュ化) |
message_type | メッセージオブジェクトタイプ: textV2、imagemap |
status | success または failed |
error_code | LINE API エラーコード(エラーイベントのみ) |
URL 短縮サービスや中間リダイレクトを使用している場合は、以下に注意してください。
- UTM パラメータは配信前に URL に付与されます。
- リダイレクトがクエリパラメータを削除する場合、UTM データが解析ツールに届きません。リダイレクト設定でクエリパラメータが保持されることを確認してください。
LINE プラットフォームは、設計上、LINE Official Account の運用者が個人レベルの行動データ(開封・クリック)にアクセスできないようになっています。これはアカウントのプランや API 契約に関わらず適用されます。
また、LINE の開発ガイドラインでは以下の行為を明示的に禁止しています。
- 特定のユーザー ID に対して、ユーザーの属性を特定する行為は行わないでください。
- ユーザーの属性を特定する目的でオーディエンス管理の API を利用したり、ナローキャストメッセージを配信したりしないでください。
最新のポリシーについては LINE Messaging API 開発ガイドライン を参照してください。