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Treasure AI Studioで実現する、セグメント分析からカスタマージャーニー作成までのワンストップ自動化

Koshi Nakamura
By Koshi NakamuraApril 21, 2026

Treasure AI Studioは2026年4月20日にリリースされた強力な自動化機能を実装した私たちの新しいAIエージェントプラットフォームです。本記事では、Treasure AI Studioがどのようにマーケターやデータアナリストの業務を効率化しカスタマージャーニーの自動作成までワンストップで実現できるかをご紹介します。

Audience AgentからTreasure AI Studioへの進化

これまでも私たちは、AI Agent Foundryというプラットフォームを通じてエージェントサービスを提供してきました。 特に、これまでAI Foundry上で開発されAudience StudioのAI機能として提供されていた「Audience Agent」は、セグメント作成や基本的なデータ分析を自然言語で実行できることから、多くのユーザーにご利用いただいていました。Treasure AI Studioはこれの機能を統合した上で、カスタマージャーニーの作成までワンストップで実行可能です。 この記事では以下のようなことを紹介します。

  • プロジェクト機能:コンテキスト(文脈)を保存し、エージェントと効率的に対話
  • 高度なデータ可視化:htmlレンダリング機能を使ったチャート生成
  • セグメント、カスタマージャーニー自動作成:セグメント分析、作成から施策実行までをワンストップで実現

Treasure AI StudioではCDPの活用に役立つさまざまなスキルがデフォルトで提供されていますが、 「Audience Agent」というスキルがないため、Audience Agentでできていた便利なことはまだできないのか?と感じる方はぜひ安心してTreasure AI Studioをご利用ください。

プロジェクト機能:コンテキストの共有による効率化

課題:毎回の設定が非効率でセキュアでない

デモや日常業務で、毎回以下のような作業を繰り返すのは非効率です:

  • どのペアレントセグメントを使うか指定する
  • 使用するデータベースを探して選択する
  • 業界特有のルールや前提条件を説明する

特にデモ中にペアレントセグメント一覧を表示すると、他の顧客名が見えてしまうセキュリティリスクも存在します。

解決策:プロジェクトに前提条件を登録

Treasure AI Studioのプロジェクト機能を使えば、一度設定した文脈(コンテキスト)をエージェントが記憶し、プロジェクト内のすべてのチャットで自動的に適用されます。

設定例:デフォルトペアレントセグメントの登録

新しいプロジェクトを作成し、以下のような指示を与えます。

制限:プロジェクト名はあとから変更可能ですが、半角である必要があります

There are many parent segments named "Treasurebike," 
so we want to uniquely fix the parent segment used in this project. 
We are thinking of a parent segment called "TREASUREBIKES DEMO," 
so please check if that exists before registering.

プロジェクト設定画面

(スクリーンショット:プロジェクト作成と初期設定の様子)

この設定により、以降のチャットでは「TREASUREBIKES DEMO」が自動的にデフォルトのペアレントセグメントとして使用されます。

プロジェクトに登録できる情報の例

  • データソース:使用するペアレントセグメント、データベース、テーブル
  • 業界ルール:小売業特有の指標計算方法、コンバージョン定義など
  • 命名規則:セグメント名のプレフィックス、日付フォーマットなど
  • 分析の前提条件:対象期間、除外条件、優先する属性など

実践:セグメント分析からジャーニー作成まで

実際のビジネスシナリオに沿って、Treasure AI Studioがどのように機能するかを見ていきましょう。今回のユースケースは「VIP顧客向けのアップセル施策」です。

ステップ1:ペアレントセグメントの概要把握

プロジェクトにデフォルトペアレントセグメントを登録済みなので、シンプルな指示だけで分析が開始されます。

ユーザーの指示:

”us-purchasers-age-25-40" セグメントの概要を知りたい

エージェントは自動的に「TREASUREBIKES DEMO」ペアレントセグメントを分析し、以下のような情報を提供します:

  • 主要な属性の分布(年齢、地域、購入履歴など)
  • 主要なKPI(購入額など)
  • 特徴的な行動(購入商品など)

セグメント概要の分析結果

(スクリーンショット:テキストベースの分析結果)

ステップ2:可視化でより深い洞察を得る

Treasure AI Studioは、Audience Agentのように都度Plotlyチャートを生成することは行いません。代わりに、必要に応じてユーザーがリクエストすることで、よりカスタマイズされた可視化が可能です。

ユーザーの指示:

グラフィカルに表現してください

エージェントはHTMLファイルとしてインタラクティブなチャートを生成します。

Plotlyによる可視化

(スクリーンショット:生成されたPlotlyチャート)

ステップ3:カスタマージャーニーの自動作成(Audience Agentでは不可能だった機能)

ここからが、Treasure AI Studioの真価を発揮する部分です。従来のAudience Agentではセグメント作成までが限界でしたが、Treasure AI Studioではカスタマージャーニーの自動作成まで実行できます。

ユーザーの指示:

このセグメント向けに特別なオファーを行うことで
さらなるアップセルを狙いたい。
戦略を提案した上で、それに基づいてジャーニーを作成してください。ジャーニー作成は時間かかることがあります。

エージェントは以下のプロセスを自動実行します:

  1. 戦略の策定

    • ターゲットセグメントの分析(購買傾向、嗜好、行動パターン)
    • 最適なオファー内容の提案(限定商品、特別割引、VIPイベント招待など)
    • チャネル選択(Email、SMS、アプリ内通知など)
  2. ジャーニーの設計

    • エントリー条件の設定
    • ステップの定義(初回接触、リマインド、フォローアップなど)
    • 分岐条件の設定(開封、クリック、購入など)
    • タイミングの最適化
  3. ジャーニーの作成

    • Treasure Data CDP内にジャーニーを自動作成
    • 各ステップのメッセージテンプレート案を提案

ジャーニー作成中

(スクリーンショット:エージェントがジャーニーを作成中の様子)

ステップ4:ジャーニーの確認と調整

作成されたジャーニーは、ジャーニーエディターで確認・編集できます。

完成したジャーニー

(スクリーンショット:ジャーニーエディターでの確認画面)

必要に応じて、以下のような追加指示も可能です:

初回メッセージの文面を、よりカジュアルなトーンに変更してください
購入しなかったユーザー向けに、3日後にリマインダーステップを追加してください

Treasure AI Studioのビジネス価値

従来のAudience Agentと比較

機能Audience AgentTreasure AI Studio
セグメント作成
データ分析
可視化自動(Plotly)リクエストベース(カスタマイズ可)
コンテキスト保持✅(プロジェクト機能)
カスタマージャーニー作成
汎用タスク対応

想定される業務効率化の効果

  • セグメント作成時間の短縮:自然言語での指示により、SQLを書く時間をゼロに
  • ジャーニー設計の自動化:従来数時間かかっていた設定作業が数分に短縮
  • データアナリストの負荷軽減:マーケターが自律的に分析・施策立案できる

Treasure AI Studioは、幅広いマーケティングユースケースに対応できます。

実際の業務での活用におけるベストプラクティス

プロジェクト設定のポイント

  1. 明確な命名規則:プロジェクト名は用途を明示(例:「TreasureBikes Demo」「Q2 Retention Analysis」)
  2. 段階的な設定:最初は最小限の設定から始め、必要に応じて追加
  3. 定期的な見直し:業界ルールやデフォルト設定が古くなっていないか確認

エージェントとの効果的な対話方法

  1. 具体的な指示:「可視化して」ではなく「年齢層別の購入額分布を棒グラフで」
  2. 段階的なリクエスト:複雑なタスクは小さなステップに分割
  3. フィードバックループ:結果を確認し、必要に応じて調整を依頼

セキュリティとガバナンス

  • プロジェクトには機密情報(特定の顧客名など)を含めない
  • アクセス権限は最小限の原則に従う
  • 自動作成されたジャーニーは、本番稼働前に必ずレビュー

まとめ

Treasure AI Studioは、Audience Agentの機能を完全に包含しつつ、以下の点で大きく進化しています:

  1. プロジェクト機能による文脈の保持で、デモや日常業務の効率が劇的に向上
  2. カスタマージャーニーの自動作成により、分析から施策実行までのワンストップ化を実現
  3. 汎用的なAIエージェントとして、セグメント作成以外の幅広いタスクに対応

これまで「Audience Agent」として慣れ親しんだ機能は、より強力で汎用的な「Treasure AI Studio」として生まれ変わりました。ぜひ、この新しい力をご活用ください。

お問い合わせ: Treasure AI Studioの導入や活用方法についてのご相談は、こちらや、御社担当までお気軽にお問い合わせください。